連続乗車券での連絡乗車券(1)・JR西日本-近畿日本鉄道

大阪から大阪と、大阪から大阪上本町への連続乗車券です。
連続2がJR西日本近畿日本鉄道の連絡乗車券です。JR西日本の出札補充券で発券されました。


近畿日本鉄道への連絡乗車券は、現在も定期乗車券限定の接続駅を除き接続各駅で片道・往復・連続乗車券を発売できます。

連続1は大阪→大阪、大阪環状線(内回り)経由です。
マルスシステム上は大阪(大阪環状線)今宮(関西本線)天王寺(大阪環状線)大阪営業キロ21.7kmで運賃330円です。

連続2は大阪→大阪上本町、鶴橋を接続駅とするJR西日本近畿日本鉄道の連絡乗車券です。
経路は大阪(大阪環状線)鶴橋(大阪線)大阪上本町JR西日本7.7km 180円、近畿日本鉄道1.1km 150円で合計8.8km 330円です。
関西圏の会社線マルスシステムに社線運賃が登録されている区間が多いのですが、鶴橋接続の近鉄大阪上本町は乗継割引設定区間であることからか運賃登録がありません。乗継割引が適用されない区間であってもマルスシステムは「口座なし」を回答します。

片道2枚であれば連続1の部分は発着区間・経路を入力して補正禁止、連続2の部分は接続駅コード「6535(鶴橋)」、社線営業キロ「1.1km」、社線運賃「150円」でそれぞれ発券できますが、連続乗車券として発券する場合、マルス端末の連続乗車券発券画面は金額入力操作に対応していません。また、金額入力-自・社区間画面では、発売券種を連続乗車券にできないため、一件操作でも連続乗車券を発券できません。
JR線部分が全区間JR西日本の自社完結ですので金額入力操作でも発売自体は可能ですが、JR西日本ではこのような場合は出札補充券により発売するとのことでした。なお、片道乗車券2枚であればマルス発券が可能ですが、有効日数はそれぞれ1日となります。

記事欄を見てみると「平成27年1月3日から有効」と有効開始日の他、「連1 大阪、大阪、大阪上本町」「(連2) 大阪、大阪、大阪上本町」と記入されています。
これは西日本旅客鉄道株式会社 旅客営業取扱基準規程第235条第9号のエに規定された運賃打ち切り区間を表しています。この規定に沿った発券というのは初めて見たように思います。
※なお、同規定によると事由は「連続」とのみ定められています。乗車券類の代用としての発行ですので事由欄「連続券」、記事欄「連1」「連2」が正しいことになるのでしょうか。

(一般用特別補充券の各欄の記入方)
第235条 出札補充券、改札補充券、料金専用補充券及び車内補充券の各欄の記入方は、次の各号に定めるとおりとする。
(1)事由欄は、次に掲げる略号を記入(略号が記入されている場合は、○でかこむ。)することができる。この場合、異なる種類のものを一葉として発行するときは、それぞれの略号を組み合わせて「片道特急」の例により記入する。ただし、乗車券類の代用として発行するとき及び前途の他列車に対して発行するときは、略号の後に「券」をつけるものとする。
ア 乗車券類の代用又は乗車券類の無札
(ア)普通乗車券
 片道、往復又は連続
 なお、規則第26条第2号ただし書により発売する往復乗車券にあつては、往路用は「(3)ゆき」、復路用は「(4)かえり」と記入する。
(中略)
(9)記事欄は、次により記入する。
ア〜ウ 略
エ 連続乗車券として発行する場合は、第1券片には「連1」と記入し、第2券片には「連2」と記入するほか、運賃打切区間を「大阪市内・伊勢市・東京都区内」の例により記入する。

以下略


鶴橋を接続駅とするJR西日本近畿日本鉄道の連絡範囲は以下のとおりです。
JR西日本東海道本線 京都〜神戸間(※)、山陽本線 姫路・岡山・倉敷・福山・尾道・広島(※)・宇野、関西本線 志紀〜久宝寺間、片町線 河内磐船〜徳庵間、阪和線 浅香〜久米田間・和歌山
近畿日本鉄道大阪線 大阪上本町〜大和八木間・桜井・室生口大野・赤目口・名張難波線信貴線、山田線 松阪・宇治山田、奈良線天理線 天理
京都市内・大阪市内・神戸市内・広島市内の各駅を含む。