新宿から西武秩父への乗車券

新宿から西武秩父への片道乗車券です。

経由の印字は「中央東・新幹線・上野・東北・高田馬場」とあります。
中央線で東京に向かい、東京〜上野間は新幹線を利用し、高田馬場西武線に乗り換えます。
東京〜神田間が重複乗車になりますが、東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業取扱基準規程第151条の規定により神田を通過する列車に乗り継ぐためであれば、神田〜東京間の折り返し乗車が認められています。

したがって運賃計算上の経路は以下と同じとなります。
新宿(山手線)代々木(中央本線)神田(東北本線)田端(山手線)高田馬場(新宿線)所沢(池袋線)吾野(西武秩父線)西武秩父

JR線部分をマルスシステム上の経路数で考えると、新宿(1.中央東線)神田(2.東北新幹線)3.上野乗換(4.東北本線)日暮里(5.山手線2)高田馬場と5経路です。自・社区間入力操作の場合8経路までは120mmのマルス券で発売できるのですが、9経路以上は経路数オーバーのため出札補充券による発売となります。

JR線22.1km 330円、西武線78.9km 750円で合計101.0km 1080円です。
片道100kmを僅かですが超えており(※1)、JR線が新幹線を経由しているので大都市近郊区間内相互発着の乗車券ではありません。このため2日間有効となり途中下車可となります。
※1 厳密には東日本旅客鉄道株式会社 旅客連絡運輸規則第6条の規定によりJR線と会社線の1km未満の端数は切り上げと定められています。JR線22.1km→23km、西武線78.9km→79km、合計で102kmとなります。ただし、マルスシステムは切り上げて合算に対応していません。

西武線は運賃が安いため、1080円で下車前途無効とならない乗車券を購入することができます。
JR線のみの利用で考えると、途中下車が可能となる101kmの運賃は幹線で1890円、東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業規則第78条第2項で規定されている電車特定区間では1790円からですので、西武線の運賃の安さが際立ちます。

JR線、西武線ともにいくつかの駅で途中下車をしてみました。
特に断られることはありませんでしたが、西武線の駅には途中下車印はないようで、そのまま下車できる駅、駅名小印で代用する駅など対応は様々でした。

高田馬場を接続駅とするJR東日本から西武鉄道への連絡範囲は以下のとおりです。
JR東日本東海道本線(※2)、南武線横浜線横須賀線伊東線中央本線 吉祥寺〜甲府間、青梅線五日市線八高線東北本線 川口〜宇都宮間・戸田公園〜北与野間、常磐線 松戸〜水戸間、川越線高崎線上越線 高崎〜水上間、両毛線水戸線信越本線 北高崎〜横川間、総武本線京葉線外房線内房線成田線東金線
西武鉄道池袋線 清瀬吾野間、西武秩父線狭山線山口線新宿線拝島線(拝島を除く)、国分寺線(国分寺を除く)、西武園線多摩湖線(国分寺を除く)
※2 東京都区内、横浜市内の各駅を含む


【旅客営業規則】
電車特定区間内等の大人片道普通旅客運賃)
第78条 次の各号に掲げる区間内相互発着の場合の大人片道普通旅客運賃は、第77条に規定する賃率にかかわらず、当該各号に定める賃率によつて、同条の規定を適用して計算した額とする。
(中略)
2 前項第2号の東京附近及び大阪附近における電車特定区間の範囲は、次の各号のとおりとする。
 (1)東京附近にあつては、東海道本線中東京・大船間及び品川・新川崎・鶴見間、南武線鶴見線武蔵野線横浜線根岸線横須賀線中央本線中東京・高尾間、青梅線五日市線東北本線中東京・大宮間、日暮里・尾久・赤羽間及び赤羽・武蔵浦和・大宮間、山手線、赤羽線常磐線中日暮里・取手間、総武本線中東京・千葉間及び錦糸町御茶ノ水間並びに京葉線中東京・千葉みなと間及び市川塩浜西船橋・南船橋
 (2)大阪附近にあつては、東海道本線中京都・神戸間、おおさか東線大阪環状線桜島線JR東西線山陽本線中神戸・西明石間、関西本線中奈良・JR難波間、片町線中長尾・京橋間及び阪和線

【旅客連絡運輸規則】
(キロ程のは数計算方)
第6条 キロ程を計算する場合、関係運輸機関のキロ程(旅客会社のキロ程は通算したキロ程。以下同じ。)に1キロメートル未満のは数があるときは、旅客会社と各連絡会社ごとに、これを1キロメートルに切り上げる。

【旅客営業取扱基準規程】
(分岐駅通過列車に対する区間外乗車の取扱いの特例)
第151条 次に掲げる区間の左方の駅を通過する急行列車へ同駅から分岐する線区から乗り継ぐ(急行列車から普通列車への乗継ぎを含む。) ため、同区間を乗車する旅客 (定期乗車券を所持する旅客を除く。) に対しては、当該区間内において途中下車をしない限り、別に旅客運賃を収受しないで、当該区間について乗車券面の区間外乗車の取扱いをすることができる。
(中略)
 神田・東京間

(以下略)