並行在来線区間の乗車券

長野から金沢への片道乗車券です。
経由欄は「信越・北陸」、経路は長野(信越本線)直江津(北陸本線)金沢で営業キロ252.2kmで運賃は4430円です。3日間有効で途中下車可となっています。


2015年3月14日からは北陸新幹線長野〜金沢間開業に伴い、同区間の在来線は各県の第三セクター鉄道に移管され、JRから分離されます。
従ってこの区間をJR線の乗車券として購入できるのは3月13日までということになります。

第三セクター鉄道に移管される区間営業キロ・運賃は以下のとおりです。
長野県:しなの鉄道 長野〜妙高高原間 37.3km 830円(現行JR線運賃670円)
新潟県えちごトキめき鉄道 妙高高原〜市振間 97.0km 1660円(同1660円、同額)
富山県:あいの風とやま鉄道 市振〜倶利伽羅間 100.1km 2060円(同1940円)
石川県:IRいしかわ鉄道 倶利伽羅〜金沢間 17.8km 360円(同320円)
以上4社合計で4910円です。経営分離後は接続駅で運賃が打ち切られることに加え、えちごトキめき鉄道を除き運賃が値上げされるため480円の値上げとなります。

4社連絡やJR〜三セク4社経由〜JRの通過連絡は発表されておらず、自社完結又は隣接する会社への連絡乗車券を発売するのみですとなっています。
連絡運輸範囲から考えると、例えば(1)長野〜直江津(妙高高原接続 しなの鉄道えちごトキめき鉄道連絡)、(2)直江津〜富山(市振接続 えちごトキめき鉄道・あいの風とやま鉄道連絡)、(3)富山〜金沢(倶利伽羅接続 あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道連絡)といった組み合わせが考えられます。並行在来線間で3社以上の連絡運輸を行っていないため3回購入となり、1社ずつ4回購入するのとあまり手間は変わらないように思います。

一方で、バス路線について見てみます。
現状、長野・金沢間の直通のバス路線はないようで、例えば長野・富山間富山・金沢間の乗継が必要となります。合計運賃は4030円で鉄道より安いですが、長野・富山間は1日2往復だけとなっています。所要時間は長野・富山間が約3時間、富山・金沢間が約1時間です。
鉄道利用の所要時間は、全区間普通列車で約5時間、直江津から特急を利用すると約3時間半(自由席特急料金2160円が別途必要)です。北陸新幹線の予定ダイヤでは最速達のかがやき号で1時間、はくたか号で1時間半です。運賃・指定席特急料金合わせて8960円が予定されています。バスに比べると半分以下の所要時間ですが、運賃・料金合計でバスの2倍以上かかります。

なお、現行の長野・金沢間は前述のとおり営業キロ252.2km 運賃4430円ですが、北陸新幹線開業後は営業キロ216.4km 運賃4000円です。営業キロが若干短くなるようです。