第三セクター線連絡の乗車券・特急券

二塚から西金沢への片道乗車券です。


経路は二塚(城端線)高岡(あいの風とやま鉄道線)倶利伽羅(IRいしかわ鉄道線)金沢(北陸本線)西金沢で、あいの風とやま鉄道とIRいしかわ鉄道を介してJR西日本線相互を連絡しています。
JR-社1-社2-JRとなる会社線2線を経由する通過連絡の乗車券です。いままでこの形態の連絡運輸はIGRいわて銀河鉄道線・青い森鉄道線経由でしか行われていませんでしたが、北陸地区のJR線が第三セクター線に転換されることによりこのような通過連絡運輸が行われるようになりました。
経由欄は「とやま」「いしかわ」と会社線名のひらがな表記のみが印字されています。

運賃はJR線が二塚〜高岡間 地方交通線3.3km、金沢〜西金沢間 幹線3.7kmで合計7.0km 210円とあいの風とやま鉄道 高岡〜倶利伽羅間460円とIRいしかわ鉄道 倶利伽羅〜金沢間360円を合わせて1030円となります。

JR西日本の駅相互間となる通過連絡の乗車券をJR東日本の駅で購入できているため、この形態の通過連絡運輸はJR6社各駅間相互で設定されているものと考えられます。
なお、城端線発着に限らず氷見線発着となるものも同様に設定されています。



二塚から中津幡への片道乗車券です。


この乗車券の経路は二塚(城端線)高岡(あいの風とやま鉄道線)倶利伽羅(IRいしかわ鉄道線)津幡(七尾線)中津幡です。あいの風とやま鉄道とIRいしかわ鉄道を介してJR線相互を連絡する別の形態です。こちらも城端線だけでなく氷見線も通過連絡の対象で、JR6社各駅相互間が連絡範囲と考えられます。

運賃はJR線が二塚〜高岡間 地方交通線3.3km、津幡〜中津幡地方交通線1.8kmで合計5.1km 190円、あいの風とやま鉄道 高岡〜倶利伽羅間460円とIRいしかわ鉄道 倶利伽羅〜津幡間230円を合わせて880円となります。
高岡〜津幡間(倶利伽羅経由)は2社の合算運賃690円に対し乗継割引運賃600円が設定されていますが、通過連絡運輸の場合は割引が適用されないようです。



津幡から金沢の特急能登かがり火2号の指定券です。


特急能登かがり火号はIRいしかわ鉄道線・七尾線の金沢〜和倉温泉間を運転する列車です。津幡〜金沢間は会社線完結となる区間の利用ですので、120mm券で指定券が発券されました。会社線完結となるきっぷがJRによりマルス券で発売されるのは珍しいケースといえます。
これはダイヤ改正後の金沢駅で改札を出ないで乗り継ぐ場合、通しの特急料金で計算する特例が設定されたことによるものです。この指定券は津幡〜小松間の乗継の特急券を購入した際に社→JRの連絡特急券の一部として発券されたものです。


津幡〜小松間の特急券です。いわゆる「席無特急券」です。


IRいしかわ鉄道線の特急料金200円(指定席・自由席同額)とJR線金沢〜小松間の特急料金1270円の合算で1470円が発売額となります。


金沢〜小松間の指定券です。特急しらさぎ4号の指定券です。


指定券は単独では使用できないため「同時発券の切符と同時使用に限り有効」と印字されています。
このようなパターンは特急能登かがり火と特急しらさぎの組み合わせに限らず、金沢乗換で指定席を利用する時は同じような発券となると思われます。
自由席の場合は指定券を発券する必要が無いため、自由席特急券1枚のみが発券されるのではないでしょうか。