JR西日本の区間変更券(改札補充券)

海田市から可部への区間変更券です。

大阪市内から呉への片道乗車券を原券として広島駅で可部への区間変更を申し出た際に発券されました。JR西日本の改札補充券での発行です。
着駅を別の方向の駅に変更するため、東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業規則(以下、規則)第249条第1項第2号に規定される区間変更です。

原券は「[阪]大阪市内→呉 経由:新大阪・新幹線・矢野・呉線」でした。
原券が大都市近郊区間内相互発着でなく、片道100km以内でもないため規則第249条第2項第1号のイの(ロ)により扱われ、不乗区間と変更区間の運賃の差額(不乗区間の方が高い場合は返金なし)が収受額となります。


本来三原・広島間は規則第16条の2の規定により同区間内を発着または接続駅とする場合は新幹線と在来線を異なる路線として扱いますが、東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業取扱基準規程(以下、基準規程)第151条の2の規定により、矢野以遠と三原以遠相互の利用かつ広島・東広島間を除く新幹線利用時は三原・広島間を同一の線路とみなし、かつ途中下車しない場合においては折り返し区間である海田市・広島間の区間外乗車が認められています。運賃計算上は大阪市内(東海道本線)神戸(山陽本線)海田市(呉線)呉の351.4km、5780円(現行5940円)とし、新大阪→広島→海田市→矢野(以遠)の利用が可能です。

新幹線経由ですので海田市は経路上には存在しないのですが、基準規程第151条の2の規定により三原・広島間を同一の線路とみなしているため運賃計算上の変更の起点は海田市となります。「変更また収受区間」は海田市→可部となります。
未乗区間海田市〜呉320円、変更区間海田市〜可部400円ですので、差額80円が収受額となります。原券5780円+区間変更80円で合計5860円が支払った総額となります。
現行運賃では海田市〜呉320円(同額)、海田市〜可部410円で差額90円、支払う総額は5940+90=6030円です。

可部駅広島市内の駅ですので、初めから可部までの乗車券として購入すると、「[阪]大阪市内→[広]広島市内 経由:新大阪・新幹線・広島」の乗車券として発売されます。
大阪〜広島間の営業キロは337.8km、運賃は5460円(現行5620円)となり、区間変更時の総額と比べると400円(現行410円)安くなりますが、着駅が[広]広島市内ですので、可部線内では途中下車できません。下車するとその駅で旅行終了となります。
広島から201km以上離れた駅からでも可部線内の駅で途中下車してみたく、このような区間変更を絡めた乗車券としました。
可部線 横川〜可部間の有人駅は横川・安芸長束・下祇園古市橋・大町・緑井・梅林(平日のみ)・可部です。

発行箇所は「広島駅○改A」とあります。○改の後の記号は発行された場所を表しています。Aは南口改札、Bは新幹線乗換口の精算所、Cは北口改札です。
原券を長距離の乗車券として、経路や着駅の方向を変える区間変更の扱いは規則に明記され、大型時刻表の後ろのページにも掲載されている扱いではありますが、マルス端末が未乗区間と変更区間の運賃の差額計算に対応していないこともあって実際には扱われないことが多いようです。
使用開始後は変更不可と案内されることも多々あると聞きますが、広島駅で変更を申し出た際は記入例の冊子を参照しつつ発行頂けました。

【旅客営業規則】
(区間変更)
第249条 普通乗車券、自由席特急券、特定特急券普通急行券又は自由席特別車両券を所持する旅客は、旅行開始後又は使用開始後に、あらかじめ係員に申し出て、その承諾を受け、当該乗車券類に表示された着駅、営業キロ又は経路について、次の各号に定める変更(この変更を「区間変更」という。)をすることができる。
(1)着駅又は営業キロを、当該着駅を超えた駅又は当該営業キロを超えた営業キロへの変更
(2)着駅を、当該着駅と異なる方向の駅への変更
(3)経路を、当該経路と異なる経路への変更
2 区間変更の取扱いをする場合は、次の各号に定めるところにより取り扱う。
(1)普通乗車券
イ 次により取り扱う。この場合、原乗車券が割引普通乗車券(学生割引普通乗車券を除く。)であつて、その割引が実際に乗車する区間に対しても適用のあるものであるときは、変更区間及び不乗区間に対する旅客運賃を原乗車券に適用した割引率による割引の普通旅客運賃によつて計算する。
 (イ)前項第1号に規定する場合は、変更区間に対する普通旅客運賃を収受する。
 (ロ)前項第2号及び第3号に規定する場合は、変更区間(変更区間が2区間以上ある場合で、その変更区間の間に原乗車券の区間があるときは、これを変更区間とみなす。以下同じ。)に対する普通旅客運賃と、原乗車券の不乗区間に対する普通旅客運賃とを比較し、不足額は収受し、過剰額は払いもどしをしない。
ロ イの場合において、原乗車券(学生割引普通乗車券を除く。)が次のいずれかに該当するときは、原乗車券の区間に対するすでに収受した旅客運賃と、実際の乗車区間に対する普通旅客運賃とを比較し、不足額は収受し、過剰額は払いもどしをしない。この場合、原乗車券が割引普通乗車券であつて、その割引が実際に乗車する区間に対しても適用のあるものであるときは、実際の乗車区間に対する普通旅客運賃を原乗車券に適用した割引率による割引の普通旅客運賃によつて計算する。
 (イ)大都市近郊区間内にある駅相互発着の乗車券で、同区間内の駅に区間変更の取扱いをするとき。
 (ロ)片道の乗車区間営業キロが100キロメートル以内の普通乗車券で区間変更の取扱いをするとき。
(2)自由席特急券、特定特急券普通急行券又は自由席特別車両券
原乗車券類に対するすでに収受した料金と、実際の乗車区間営業キロ又は同区間に対する料金とを比較し、不足額は収受し、過剰額は払いもどしをしない。

【旅客営業取扱基準規程】
(海田市・広島間に係る区間外乗車の取扱いの特例)
第151条の2  矢野以遠(坂方面)の各駅と三原以遠(糸崎方面)の各駅相互間を乗車する旅客が、新幹線に乗車(広島・東広島間を除く。)する場合は、規則第16条の2第2項の規定にかかわらず、三原・広島間を同一の線路とみなして、広島・海田市間において、途中下車をしない限り、別に旅客運賃を収受しないで当該区間について乗車券面の区間外乗車の取扱いをすることができる。