函館から盛岡への連絡乗車券

函館から盛岡への連絡乗車券です。経由は「函館・海峡線・青森・目時」とあります。


この乗車券の経路は函館(函館本線)五稜郭(江差線)木古内(海峡線)中小国(津軽線)青森(青い森鉄道線)目時(いわて銀河鉄道線)盛岡です。JR(北海道・東日本)・青い森鉄道IGRいわて銀河鉄道の三社連絡乗車券です。
着駅はいわて銀河鉄道線の盛岡ですが、「(IGR線)盛岡」のような区別はされていません。

営業キロ・運賃は以下のとおりです。
JR線:函館〜青森間 営業キロ160.4km、運賃計算キロ176.1kmに対する運賃3020円に、JR北海道区間(函館〜中小国間)の営業キロ129.0km、運賃計算キロ141.6kmに対する加算運賃220円を加えた3240円
青い森鉄道:青森〜目時間 121.9km、3120円
IGRいわて銀河鉄道:目時〜盛岡間 82.0km、2360円
合計営業キロ364.3km、運賃8720円です。営業キロが201〜400kmに含まれますので3日間有効、途中下車可となります。

JR北海道JR東日本IGRいわて銀河鉄道は、青森〜目時間で青い森鉄道を経由する三社連絡運輸を行なっています。
これは盛岡に下りのみ札幌行きの寝台特急カシオペア号が停車することから、盛岡発の乗車券を発売するための措置と思われます。
なお、IGRいわて銀河鉄道では出札機器の都合上、青い森鉄道を介したJR線青森以遠への3社連絡乗車券を扱うことができないようで、発売はJRに限られるようです。
※消費税増税前は八戸線八戸以遠(長苗代方面)はIGRいわて銀河鉄道の出札端末により発券でき、一部駅には3社連絡の硬券もあることを確認しています。現状どうなっているかは分かりません。

上りの函館→(IGR)盛岡は指定席券売機で発売できますが、逆向きとなる下りの(IGR)盛岡→函館は発売できませんでした。社線発なので発売できなかったのかもしれません。

指定席券売機では発券できませんが、盛岡発で青森以遠 津軽線 油川方面の下りの三社連絡乗車券は東日本旅客鉄道株式会社 旅客連絡運輸規則第14条第2項第4号により、発駅以外の駅でも乗車券のみの発売ができる旨が定められています。
IGRの盛岡駅では青い森・JR線経由の乗車券を発売できないようですので、盛岡駅からカシオペア号に乗車することを想定してこのような規定があるのでしょうか。


(青い森線)青森・野辺地間、青森・八戸間、野辺地・八戸間、(IGR線)好摩・盛岡間、(青い森・IGR線、目時経由)青森・好摩間、野辺地・好摩間、八戸・好摩間、青森・盛岡間、野辺地・盛岡間、八戸・盛岡間はJR6社で通過連絡運輸を扱っていますが、通過連絡とならない形態のものについては連絡運輸範囲は限られています。

青い森鉄道線を経由するJR線とIGRいわて銀河鉄道の三社連絡範囲は以下のとおりです。
【目時・青森経由】
JR線:JR北海道 各駅、JR東日本 津軽線 油川蟹田
青い森鉄道:目時・青森間(経由)
IGRいわて銀河鉄道:盛岡

【目時・八戸経由】
JR東日本八戸線 長苗代〜鮫間
青い森鉄道:目時〜八戸(経由)
IGRいわて銀河鉄道:各駅

(乗車券類の発売範囲)
第14条 乗車券類を発売する範囲は、別表に定めるとおりとする。
2 駅において発売する乗車券類は、その駅から有効なものに限って発売する。ただし、次の各号に掲げる場合で、その発着区間が別に定める旅客の連絡運輸区域であるときは、他駅から有効な乗車券類(当社と連絡運輸の取扱いを行う連絡会社線の駅着又は発となるものに限る。)を発売することがある。
(1)急行券、特別車両券及び座席指定券を発売する場合
(2)指定券と同時に使用する普通乗車券を発売する場合
(3)旅客規則第3条第9号に規定する指定券と同時に使用する普通乗車券を発売する場合
(4)旅客会社線の駅で次の連絡会社線の駅発となる第2号及び第3号に規定する普通乗車券以外の普通乗車券を発売する場合
IGRいわて銀河鉄道株式会社線(盛岡を発駅とし、青い森鉄道線を経由して青森以遠(油川方面)まで乗車する場合に限る。)
伊豆急行株式会社線
伊勢鉄道株式会社線
北近畿タンゴ鉄道株式会社線
土佐くろしお鉄道株式会社線