八戸から宮古への片道乗車券です。
経由に「八戸線・久慈・三陸鉄道」とあるとおり、JR東日本から三陸鉄道への連絡乗車券です。かつて三陸鉄道の連絡乗車券は接続駅のみを経由に印字していましたが、いつ頃からか「三陸鉄道」を印字するようになっています。
八戸(八戸線)久慈(北リアス線)宮古の経路で、JR東日本64.9km(運賃計算キロ71.4km) 1320円、三陸鉄道71.0km 1850円で営業キロ135.9km、運賃は3170円です。
片道100kmを超えていますので有効日数は2日となり、三陸鉄道を含む各駅で途中下車が可能です。
かつて三陸鉄道はJR東日本と広範な連絡運輸を行っていました。
東京や仙台といった長距離の連絡運輸に加え、三陸鉄道線を通り抜ける通過連絡運輸、JR線を介した南リアス線と北リアス線の三線連絡運輸など多数の連絡運輸が設定されていましたが、2014年4月5日に南リアス線、4月6日に北リアス線が全線で運転を再開するのに合わせて、2014年4月5日から連絡運輸範囲が接続駅周辺の岩手県・青森県の駅のみへと大幅に縮小されました。
2014年4月4日までのJR東日本と三陸鉄道の(規定上の)連絡範囲は以下のとおりでした。盛・釜石・宮古・久慈の接続各駅で連絡範囲に変わりはありません。
ただし、運休区間を発着・経由するものは発売不可とされていました。
JR東日本:東海道本線 東京(都区内)、東北本線 仙台(市内)・油島〜盛岡間、気仙沼線 本吉〜不動の沢間、大船渡線、北上線 柳原〜矢美津間、釜石線、田沢湖線 大釜〜赤渕間、山田線、八戸線、(2014年3月31日まで)岩泉線 ※以下この範囲を便宜上「東日本連絡範囲」と呼称。
三陸鉄道:北リアス線、南リアス線
通過連絡等は以下のとおりです。逆向きとなるものも発売可能でした。JR線の運賃は通算し、三陸鉄道は通算せず北リアス線・南リアス線それぞれの運賃の合計で計算となっていました。
【JR線〜三陸鉄道線〜JR線】
東日本連絡範囲〜南リアス線 盛・釜石間経由〜東日本連絡範囲
東日本連絡範囲〜北リアス線 宮古・久慈間経由〜東日本連絡範囲
【JR線〜三陸鉄道線〜JR線〜三陸鉄道線】
東日本連絡範囲〜南リアス線 盛・釜石間、JR線 釜石・宮古間経由〜北リアス線各駅
東日本連絡範囲〜北リアス線 宮古・久慈間、JR線 釜石・宮古間経由〜南リアス線各駅
【JR線〜三陸鉄道線〜JR線〜三陸鉄道線〜JR線】
東日本連絡範囲〜南リアス線 盛・釜石間、JR線 釜石・宮古間、北リアス線 宮古・久慈間経由〜東日本連絡範囲
【三陸鉄道線〜JR線〜三陸鉄道線】※JR東日本では発売しない。
南リアス線各駅〜JR線 釜石・宮古間経由〜北リアス線各駅
2014年4月5日以降のJR東日本と三陸鉄道の連絡範囲は以下のとおりです。
【久慈接続】JR東日本:八戸線 三陸鉄道:北リアス線
【宮古接続】JR東日本:山田線(※)、釜石線 三陸鉄道:北リアス線
【釜石接続】JR東日本:山田線(※)、釜石線 三陸鉄道:南リアス線
※山田線運休区間 釜石〜宮古間(釜石駅・宮古駅は除く)を発着・経由するものは発売できない。
上述の通過連絡・三線連絡等は全て廃止されました。盛接続の連絡運輸も廃止されたため、BRT線〜三陸鉄道線やJR線〜BRT線〜三陸鉄道線といった連絡乗車券は発売できません。
現在の規定上発売できるのは、JR〜三陸鉄道の連絡乗車券のみとなっています。
なお普通乗車券における三陸鉄道連絡券は片道と往復に限られ、連続乗車券は発売できません。
ただし平成26年4月1日現在の東日本旅客鉄道株式会社 旅客連絡運輸規則別表・旅客連絡運輸取扱基準規程別表においては、上記の連絡範囲縮小は反映されていません。駅へは通達の形で通知されているようです。
宮古から盛への片道乗車券です。
山田線の宮古駅は、釜石を接続駅とする南リアス線への連絡範囲内です。山田線 釜石〜宮古間は東日本大震災により現在も運転見合わせが続いていますが、盛岡・釜石線経由の迂回ルートであれば発売できます。
経路は宮古(山田線)盛岡(東北新幹線)新花巻(釜石線)釜石(南リアス線)盛です。
南リアス線の場合も経由欄に「三陸鉄道」が印字されています。
営業キロ・運賃は、JR東日本が227.6km(運賃計算キロ239.8km) 4000円、三陸鉄道が36.6km 1080円です。合計営業キロ264.2km、運賃5080円となります。
片道営業キロが200kmを超えていますので、3日間有効となっています。こちらも三陸鉄道を含む各駅で途中下車可です。