ムーンライト信州の乗車券・指定席券

立川駅指定席券売機で購入した臨時快速列車、ムーンライト信州81号の乗車券・指定席券です。
券面の通り、乗車券と指定席券が1枚で発券されています。

マルスシステムには、特急券・指定席券などの利用区間と同一の区間の乗車券を1枚で発券する「運賃加算」と呼ばれる機能があります。
運賃加算ができるのは新幹線の特急券(指定席・自由席)と、在来線の指定席に関連する料金券(指定席券、指定席急行券特急券など)です。
在来線の場合、自由席への運賃加算はできません。自由席特急券+乗車券、急行券+乗車券、自由席グリーン券+乗車券などは1枚にできません。新幹線であれば自由席であっても可能です。
券面を見ると、通常の乗車券に記載されている「経由」の印字がありません。新幹線であれば発着駅に対して経路は常に一通りですが、在来線は複数の経路が存在しうる場合があります。在来線の場合に制約があるのは、乗車券の経路が判定できないためでしょうか。

例えば博多〜大分間(ソニック鹿児島線日豊線経由と、ゆふ号ゆふいんの森鹿児島線久大線経由)です。
自由席特急券であれば列車名も表示されず、仮に一葉化されたとすると経路を知る手段が何もありません。列車名が特定されれば経路も特定されることから、在来線は指定席関連の料金券のみ運賃加算ができるようになっているのではないでしょうか。
なお一部のPOSシステムにおいては、在来線の自由席特急券にも運賃加算が行えるようです。

券面をもう少し見てみます。乗車券・指定席券の横に「*********」とアスタリスクが9個印字されています。
「運賃加算」という名称からも分かる通り、このきっぷは料金券が主で乗車券が従です。発着時刻・列車名・座席番号が印字されていることから乗車券なしの指定席券のように見えてしまうことを防ぐため、アスタリスクで区別しているようです。

なお今回乗車したムーンライト信州81号ですが、新宿〜白馬を下り白馬方面にのみ運転される列車です。
過去は繁忙期を中心にほぼ毎日運転されていましたが近年は運転日が減少し、2011年〜2012年にかけてはついに4日間(12/22、12/29、12/30、1/6)にまで削減されました。昨年2010年〜2011年は10日で、2月中の設定がすべてなくなっています。
中央本線篠ノ井線大糸線の夜行列車はこのムーンライト信州81号のみであり、いつ臨時列車の運行が廃止されてもおかしくない状況と言えるでしょう。