ゆいレールの乗車券

沖縄都市モノレール ゆいレール牧志から100円区間の片道乗車券です。
ゆいレールの初乗り運賃は3kmまで230円(小児120円)ですが、隣駅へは「おとなりきっぷ」という100円(小児50円)の割引乗車券が設定されています。


那覇空港駅の入場券です。
前述のとおり隣駅までの運賃は100円ですが、入場券料金は正規の最低運賃と同額の230円で鉄道入場券としては高額な部類です。
有効時間に関する記載はありません。


ゆいレールの一日乗車券です。フリーパス式の乗車券は一日用と二日用の2種類があります。かつては三日用もありましたが廃止されています。
券面は「一日」ですが、厳密には初回入鋏から24時間以内有効です。購入当日に使い始める必要はなく、事前に購入しておくことも可能です。
モノレール利用以外にも提示することで様々な割引を受けることができます。券面の首里城の判子は首里城入場券の割引を受けた際に押印されました。



二日乗車券です。こちらは初回入鋏から48時間以内有効です。
券面は1000円とありますが、2013年11月1日以降は1200円に改定されました。


那覇空港から赤嶺への片道乗車券です。ゆいレールの補充片道乗車券で発売頂きました。
ゆいレールでは各駅に補充券があり、記念に購入することも可能でした。
発駅・発行箇所があらかじめ印字された片道券のみで、補充往復や特別補充券はありません。そのため他駅発となる乗車券は発売できません。



赤嶺から那覇空港への片道乗車券です。
赤嶺駅は日本最南端、那覇空港駅は日本最西端の鉄道駅です。赤嶺駅は駅前ロータリーに、那覇空港駅は改札横にそれぞれ記念碑があります。



券面に経由欄があります。ゆいレール環状線を構成しておらず、また他社との連絡運輸も行っていないため経由欄が記入される事はありません。
これは開業前にバスとの連絡乗車券の発売を想定していたようで、一部駅の改札には「バス乗継きっぷ」の表示があります。



那覇空港から赤嶺への片道の団体乗車券です。正規の運賃を支払うことでこちらも記念に購入することが可能でした。
券売機や補充券では片道乗車券しか発売できませんが、団体乗車券の場合は往復乗車券の発売も可能です。


普通団体の場合は15名以上から発売可能で、1名が無賃扱いとなります。
大人1名、小児14名の団体として発売頂きました。大人1名が無賃となりますが、小児は正規運賃(大人230円、小児120円)の1割引きです。
那覇空港から赤嶺の大人割引運賃は230×0.9=207、10円未満切り上げで210円、小児割引運賃は120×0.9=108、10円未満切り上げで110円です。
210円×0人(無賃扱い)+110円×14人=1540円が発売額です。
前述のとおり那覇空港から赤嶺は大人100円・小児50円ですので、100円×1人+50円×14人=800円となり、紙の乗車券を人数分購入した方が団体割引よりも安価となります。





ゆいレール290円区間の回数券です。
2014年4月1日以降運賃は改定され、現在は300円となっています。


ゆいレールでは回数券も発売していますが、一般的な鉄道の回数券とは少々異なります。
・一般的な回数券
 11枚綴りを10枚分の価格で発売(約9%引)、区間式または金額式、大人用・小児用を発売、3ヶ月有効。
ゆいレールの回数券
 10枚綴りで価格は10倍の約15%引、金額式、大人用・小児用・通学用を発売。通学用は6ヶ月有効、それ以外は無期限

現行の回数券発売価格は以下のとおりです。割引率は一定ではなく260円区間の割引率がやや低くなっています。
230円区間1920円(16.5%引)/260円区間2270円(12.6%引)/300円区間2540円(15.3%引)/330円区間2800円(15.1%引)
無期限であること、金額式であることから、性格的にはバス回数券に近いように思われます。

普通回数券(大人用・小児用)は自動券売機でのみの発売です。
通学回数券はいわゆる補充回数券の様式で、駅窓口でのみ発売しています。発売には通学証明書が必要ですので、記念目的での購入はできません。
かつては普通回数券にも6ヶ月有効と印字された補充回数券がありましたが、2011年2月1日に普通回数券の有効期限が無期限となったため廃止され、現存しません。



運賃は消費税増税による改定前の旧運賃で、発行日は平成25年11月27日となっています。
このような古い回数券を持っているのはなぜかというと、国際通り周辺にある店舗との共同企画として特定の店舗で指定額以上購入すると復路のゆいレール乗車券が貰えるというキャンペーンを行っており、これで交付される乗車券が発行済の回数券であったためです。

手続きは以下のとおりです。
(1)国際通り最寄り駅3駅(県庁前・美栄橋・牧志)で下車時に改札窓口で申し出て「下車証明書」の交付を受ける。
(2)指定店舗で指定金額以上(※)購入したレシートと下車証明書を提示し「乗車券引換券」の交付を受ける。
(3)上記3駅で乗車券引換券と交換で希望する着駅までの乗車券(金額式回数券)の交付を受ける。

※ウェブ上での情報が乏しいのですが、現地で調べた限りでは以下の4店で実施していました。
ドン・キホーテ 国際通り店(税別2000円以上)
ジュンク堂 那覇店(税込5000円以上)
タワーレコード 那覇リウボウ店(税込2000円以上)
宮脇書店 那覇国際通り店(税込1500円以上)


下車証明書と乗車券引換券です。
正直なところ、乗車券の交付までには下車証明書・レシート・乗車券引換券と多数の書類が必要で、現地でどの程度認知・利用されているのかはよくわかりません。
金券である乗車券本券を、沖縄都市モノレールとは関係のない店舗に設備し配布する手間とリスクを避けるためこのようにしているのでしょうか。



ゆいカード1000円券です。
自動改札機に直接投入できるプリペイドカードで1000円、3000円、5000円の3種類があります。OKICA(後述)の導入により自動券売機での発売は2014年9月8日で終了し、現在では窓口のみで10月14日まで発売し、10月29日まで使用できます。


なお、ゆいレールでは2014年10月30日からICカード乗車券 OKICAが導入され、普通乗車券は現在の磁気券から全てQRコード券に変更となります。補充片道乗車券は設備廃止されるとのことです。
あわせて普通回数券、通学回数券も廃止され、ICカードへ利用額に応じたポイントが蓄積されるようになります。
団体乗車券・一日乗車券・二日乗車券も端末で発券するQRコード券に置き換えられるとのことでした。一日・二日乗車券は発券から24時間・48時間有効に変更されます。


ゆいレールは規模は小さいにもかかわらず多彩な乗車券を扱っていましたが、OKICA導入以降はかなり整理されるのではないでしょうか。