紀和からの南海線連絡乗車券

紀和から関西空港への片道乗車券です。

経由は「紀勢・阪和・関西空港線」とあります。JR西日本完結の乗車券です。
この乗車券の経路は紀和(紀勢本線)和歌山(阪和線)日根野(関西空港線)関西空港です。
営業キロは39.3kmです。JR西日本の幹線36kmから40kmまでの運賃は670円ですが、関西空港線 日根野関西空港間の加算運賃220円を加えた890円が発売額となります。


紀和から関西空港への片道乗車券です。
着駅は「南海関西空港」とあるとおり、JR西日本南海電鉄の連絡乗車券です。

経路は紀和(紀勢本線)和歌山市(南海本線)泉佐野(空港線)関西空港です。印字は「南海関西空港」となっています。
JR西日本1.5km 140円、南海電鉄39.0km 870円で合計40.5km、1010円です。南海電鉄39kmに該当する運賃は640円ですが、南海電鉄にも空港線加算運賃が設定されています。泉佐野関西空港間の加算運賃は230円です。
関西圏の私鉄は接続各駅からの運賃がマルスシステムに登録されているケースが多いイメージですが、和歌山市接続の南海空港線についてはりんくうタウン駅(印字は「南海りんくうタウン」)を含め運賃登録がされておらず、金額入力操作による発券となりました。

JR西日本南海電鉄新今宮・橋本・和歌山市三国ヶ丘・東羽衣・りんくうタウンを接続駅とした連絡運輸を扱っていますが、両社は関西空港アクセス路線として競合関係にあるためか南海電鉄空港線への連絡運輸範囲は非常に限られており、JR紀勢本線紀和駅(限定)から和歌山市接続の場合のみ取扱いとなっています。

紀和は紀勢本線の駅ですが本数は1時間に1〜2本と少なく、JR線完結の自動券売機のみが設置される無人駅です。このため紀和駅では南海線への連絡乗車券を購入できません。

なぜ紀和駅に限り南海空港線への連絡運輸を取り扱っているのかはよくわかりません。
紀和から関西空港和歌山市経由の方が早いことが多く、JR線単独乗車券を購入した旅客が和歌山市経由に変更したい場合に差額で変更できるよう連絡運輸を設定したのでしょうか?


なお紀和駅周辺の地名は紀和ではなく(和歌山県和歌山市中之島)、紀和鉄道から取った駅名であるとされていますが、駅名の正確な由来はよく分かっていないようです。紀和から和歌山市間は一部南海電鉄が所有しており、JR西日本に貸与している扱いとなっているとのことです。

関西空港への路線名はJR西日本が「関西空港線」ですが、南海電鉄は「空港線」です。


和歌山市を接続駅とする、JR西日本南海電気鉄道の連絡範囲は以下のとおりです。
JR西日本東海道本線 京都〜神戸間(※)、福知山線 塚口新三田間、関西本線、桜井線、片町線和歌山線阪和線紀勢本線
南海電気鉄道(※※):南海本線 難波・新今宮天下茶屋住吉大社・住ノ江・堺・羽衣・泉大津・春木・岸和田・貝塚泉佐野・尾崎・みさき公園加太線 加太、和歌山港線 和歌山港
京都市内・大阪市内・神戸市内の各駅を含む。
※※紀勢本線 紀和駅に限り、南海電鉄連絡範囲は上記範囲と空港線各駅。