京王電鉄の車内補充券タイプメモ帳

京王電鉄の車内補充券風のメモ帳です。
京王れーるランド」とあるとおり、京王れーるランドのグッズ売り場のほか、京王百貨店でも販売しています。
要はオモチャのきっぷなのですが、ちゃんと册番が入っています。甲券のみで20枚綴りとなっています。



手元に京王電鉄の車内補充券が無いか探してみたところ、1枚だけ見つかりました。
こちらは本物の車内補充券です。

京王帝都電鉄 運輸部旅客班発行の京王多摩センターから新宿への片道乗車券です。運賃は190円とあります。
ご覧のとおり、かなり傷んでいます。地紋は「けいおうていと」とあります。

なお、京王電鉄ではパスネットを開始した頃から車内精算を廃止しています。
現在はこのような車内補充券は使用されていません。

それでは、これがいつ頃のものか考察してみます。
(1)社名が「京王帝都電鉄」とあります。「京王電鉄」に社名変更したのは1998年7月1日です。
(2)相模原線京王多摩センターまでしかありません。京王多摩センター以遠の開業は1988年5月21日です。南大沢まで開業しました。
(3)都営地下鉄新宿線京王線と直通運転をしています。直通運転の開始は1980年3月16日です。
(4)新宿線東大島までしかありません。東大島以遠の開業は1983年12月23日です。船堀までの開業です。

(3)と(4)から1980年〜1983年のものであることが分かります。それ以上はちょっと調べようがありません。


探してみたら概算鋏が見つかりましたので、実際に補充券を作成してみました。


京王多摩センターから新宿まで、現行の運賃では330円です。
地紋は京王電鉄の特別補充券と同様に「KEIO」のロゴマークです。


メモ帳と本物の差を考察してみます。
(1)メモ帳は京王線しか掲載されていない。
 →本物の乗車券ではないので、都営地下鉄小田急電鉄の路線図は掲載していないのでしょう。
(2)メモ帳は事由欄に「乗割」がある。
 →メモ帳に印字されているのは自社線完結ですので、そもそも「乗り継ぎ」ができません。
(3)メモ帳は事由欄に「連続」がある。
 →京王電鉄では京王電鉄株式会社 旅客営業規則第18条の規定により自社完結の乗車券としての連続乗車券を発売していません。
  JR線連絡に限り発売しているようですが、このメモ帳はJR線を含め連絡乗車券の発券に対応していません。


このメモ帳は一冊300円です。ただし概算鋏は付属しないので補充券風に使用したいのであれば、別途用意する必要があります。