ひたちなか海浜鉄道の乗車券・入場券

東京山手線内から那珂湊への片道乗車券です。勝田を接続駅とするひたちなか海浜鉄道への連絡乗車券として発売されました。
経由欄は「東京・新幹線・上野・三河島・勝田」とあります。

運賃計算上の経路は以下のとおりです。
東京(東北新幹線)上野(東北本線)日暮里(常磐線)勝田(湊線)那珂湊

JR線が2210円 126.9km、ひたちなか海浜鉄道が350円 8.2kmで合計2560円 135.1kmとなります。
東北新幹線を経由しているため大都市近郊区間内相互発着の乗車券ではなく、片道101kmを超えているため2日間有効で東京山手線内を除き途中下車可となります。

JR部分の営業キロが101kmを超えていますので、発駅は[山]東京山手線内となっています。
鹿島臨海鉄道の場合と同じく、東京山手線内の運賃計算上の経路が新幹線と並行しているため、新幹線経由のマルス券が発券可能です。

JR東日本ひたちなか海浜鉄道の連絡範囲は以下のとおりです。
JR東日本東海道本線 東京(※)、常磐線 松戸〜日立間
ひたちなか海浜鉄道:金上・中根・那珂湊・殿山・平磯・磯崎・阿字ヶ浦
※東京都区内の各駅を含む。

ひたちなか海浜鉄道日工前を除く各駅が連絡範囲となっています。
日工前はかつて日立工機従業員専用駅で、時刻表・運賃表にも載らず朝夕1本ずつの1往復が停車するのみの駅でした。
茨城交通時代の1998年から全列車が終日停車するようになりましたが、ひたちなか海浜鉄道となった現在も唯一連絡運輸は扱われていません。



那珂湊から勝田経由、東日本線 東京山手線内への片道乗車券です。上に示した乗車券の逆経路です。
那珂湊駅は湊線内では唯一の有人駅で出札窓口と自動券売機があり、このように東京山手線内までの長距離の連絡券が購入できます。
ただし発売は在来線経由に限られます。このため当日限り有効・下車前途無効となります。


勝田から那珂湊への片道乗車券です。
勝田駅ひたちなか海浜鉄道の中間改札がありますが、改札外の自動券売機ではひたちなか海浜鉄道の乗車券を購入できます。券面左上には[東]とありますが、発駅が横に印字されており私鉄の様式に沿っています。
過去にご紹介したとおり、みどりの窓口での購入も可能です。


那珂湊の入場券です。硬券入場券の他に、自動券売機でも入場券を発売しています。

 


那珂湊から水戸への補充片道乗車券です。

経由欄ははんこの字が潰れておりよく読めませんが、「勝田」とあります。水戸までの連絡乗車券は自動券売機でも発売していますが、窓口で補充券により発売頂くことも可能でした。
経路は那珂湊(湊線)勝田(常磐線)水戸ひたちなか海浜鉄道350円とJR東日本180円の合計530円です。
有効日数が記入式となっており、東京山手線内で新幹線経由により2日となるものも様式上は発券できるようにみえますが、当日限り有効となるもの以外は発売していないそうです。茨城交通時代の補充券の様式をそのまま流用しているだけと思われます。


那珂湊から水戸への往復乗車券です。那珂湊駅には補充往復乗車券もあります。
発売額は片道530円の2倍で1060円です。「経由(勝田・常磐)」が予め印字されており、JR線連絡専用であることがわかります。
また、有効日数も「2日間有効」が印字されており、途中下車できる乗車券の発売はできなくなっています。


那珂湊から殿山への片道乗車券です。ひたちなか海浜鉄道の特別補充券により発売頂きました。
発売額は150円です。

JR線の駅が着駅欄に並んでおり、連絡乗車券としての発売も可能です。
ただし東京都区内各駅のうち、常磐線・東京山手線内以外の駅は掲載されていません。荻窪や赤羽、蒲田への連絡乗車券はこの補充券では発売できません。こちらも長距離のJR連絡券としては発行しないようになっているとのことです。JR側の意向なのでしょうか?
券面下部に「発売当日限り有効・下車前途無効」「往復券として発行した場合は、発売日共2日間有効」と明記されています。特別補充券も途中下車を想定していない様式となっています。