JR東日本と江ノ島電鉄の連絡乗車券

藤沢から藤沢への片道乗車券です。着駅に「(江ノ電線)藤沢」とあるとおりJR線と江ノ電線の連絡乗車券です。
経由は「東海道横須賀線・鎌倉・江ノ電線」とあります。

経路は以下のとおりです。
藤沢(東海道本線)大船(横須賀線)鎌倉(江ノ島電鉄線)藤沢

JR線190円(9.1km)、江ノ島電鉄線290円(10.0km)で480円が発売額となります。
鎌倉接続で藤沢までの江ノ島電鉄線マルスシステムに運賃が登録されており、ご覧の85mm券での発券が可能です。あまり意味のない経路ではありますが、連絡運輸上は片道乗車券として発売可能です。

連絡乗車券ですので東日本旅客鉄道株式会社 旅客連絡運輸規則第76条の規定により、接続駅においては乗り換え改札の有無等駅の構造にかかわらず一旦改札外を経由しての乗り換えも可能なのですが、鎌倉駅で西口から一旦改札外に出場し東口へ移動し入場しようとしたところ、西口改札出場時に自動改札機で回収されてしまいました。
鎌倉駅改札係員は連絡乗車券は接続駅において一旦出場できることはご存知だったようで、改札機から取り出して頂けました。

(途中下車)
第76条 旅客は、旅行開始後、その所持する乗車券によって、その券面に表示された発着区間内の着駅(旅客運賃が同額のため2駅以上を共通の着駅とした乗車券については最終着駅)以外の駅に下車して出場した後、再び列車等に乗り継いで旅行すること(以下「途中下車」という。)ができる。ただし、次の各号に定める駅(連絡接続駅を除く。)においては、途中下車をすることができない。
(以下略)


鎌倉から鎌倉への乗車券です。着駅は「(江ノ電線)鎌倉」とあります。

経路は鎌倉(横須賀線)大船(東海道本線)藤沢(江ノ島電鉄線)鎌倉です。運賃は藤沢から藤沢と同じく480円です。
この乗車券は自動改札機に対応しない120mm券で発売されました。経路を入力しない基準額入力操作での発券された乗車券ですので、経由欄は手書きで「藤沢」が追記されました。
85mm券と比較すると、幹在で別会社の区間において在来線経由を示す□の印字がないことからも経路が指定されていないことを示しています。

江ノ島電鉄線は接続駅からのすべての駅の運賃がマルスシステムに登録されているわけではないようで、一部の駅は金額入力操作が必要(※)となります。藤沢接続の江ノ電線鎌倉は接続駅から最遠の駅なので運賃登録されているようにも思いますが、出札の方は初めから基準額入力操作を行ったため運賃登録の有無は不明です。
※例えば、鎌倉接続由比ヶ浜は運賃登録がなく、経路入力で要求するとマルスシステムは「口座なし」を回答します。


藤沢・鎌倉を接続駅とするJR東日本から江ノ島電鉄への連絡範囲は以下のとおりです。どちらの接続駅でも連絡範囲は同じです。
JR東日本東海道本線 東京〜小田原(※)・新川崎南武線横浜線横須賀線、相模線、中央本線 吉祥寺〜高尾間
江ノ島電鉄:各駅
※東京都区内・横浜市内の各駅を含む。


2017/4/20追記:2017/3/4以降、江ノ島電鉄JR東日本の連絡運輸は定期券のみとなりました。普通乗車券での連絡乗車券は現在では発売できません。