成田空港から成田空港への連絡乗車券

成田空港から成田空港への片道乗車券です。JR線と京成線の連絡乗車券で、接続駅は日暮里となっています。
JR線の発駅は「成田空港(成田第一)」、京成線の着駅は「スカイアクセス成田空港」と印字されます。

日暮里で成田スカイアクセス線に乗り換える連絡乗車券は過去にご紹介しましたが、日暮里を接続駅とする連絡運輸では成田線も連絡範囲に含まれており、このような成田空港から成田空港への一周乗車券が発売できます。

成田空港には成田空港駅空港第2ビル駅というどちらもJRと京成の駅があります。
(JR)成田空港〜日暮里〜(京成)空港第2ビルの時点で環状線一周が成立し、空港第2ビル以遠を片道乗車券で発売できないように思われますが、JR東日本京成電鉄の連絡運輸上の接続駅は日暮里・成田(京成成田)・上野(京成上野)・金町(京成金町)・船橋(京成船橋)に限られます。
このため今回の乗車券は片道乗車券として成立するものと考えられます。なお上野・金町・船橋は定期乗車券のみを取り扱う接続駅です。


経路は以下のとおりです。
成田空港(成田線3)成田(成田線)佐倉(総武本線)東京(東北新幹線)上野(東北本線)日暮里(成田スカイアクセス線)成田空港

JR線の運賃は1450円(85.0km)、京成線の運賃は1200円(62.0km)で合計2650円が発売額となります。
東北新幹線を経由することで大都市近郊区間内相互発着の乗車券ではなくなり、合計営業キロが147.0kmと100kmを超えているため有効日数は2日となり、途中下車も可能となります。とは言え日暮里で一旦改札を出る乗り換えをした以外は途中下車は試みていませんので、制度上や自動改札機の挙動を含め未確認です。

経由を見てみます。「成田線・総武・東京・新幹線・上野・東北・日暮里・成田スカ」とあります。
大都市近郊区間内相互発着でない乗車券とするため、東京〜上野間で東北新幹線を経由しましたが、錦糸町〜日暮里間は通常、最短経路である「錦糸町(総武本線2)秋葉原(東北本線)日暮里」として発券されます。

これは東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業規則第160条第1項の規定により、自動的にマルスシステムが最短経路に置き換えることによるものです。

(特定区間発着の場合のう回乗車)
第160条 第70条第1項に掲げる図の太線区間内にある駅発又は着の普通乗車券又は普通回数乗車券を所持する旅客は、その区間内においては、その乗車券の券面に表示された経路にかかわらず、う回して乗車することができる。ただし、別に定める場合を除き、う回乗車区間内では、途中下車をすることはできない。
2 前項の規定にかかわらず、第70条に掲げる図の太線区間内の駅相互発着となる乗車券を所持する旅客は、東海道本線(新幹線)東京・品川間及び東北本線(新幹線)東京・上野間をう回して乗車することはできない。
3 第70条に掲げる図の太線区間内にある駅発又は着の普通乗車券を所持する旅客が、第1項の規定によりう回乗車した場合において、そのう回中の途中駅に下車したときは、区間変更として取り扱う。

錦糸町総武本線・東京・東北新幹線・上野で発券しようとすると錦糸町総武本線2・秋葉原東北本線・上野に置き換えようとしますが、総武線東北新幹線はこのような経路補正した発券に対応していないようで、再考(要求区間誤り)が回答されます。
これは経路指定時に「東北本線」に補正禁止を指定することで回避できます。JR線が同70条を通過するような経路であれば、問題なく発券できるのですが、今回はJR線としては日暮里までであり、70条区間を通過していないため、このようなことが起こります。


日暮里を接続駅とするJR東日本から京成電鉄への連絡範囲は以下のとおりです。
JR東日本東海道本線(※)、南武線武蔵野線横浜線横須賀線中央本線 吉祥寺〜甲府間、青梅線五日市線東北本線 川口〜宇都宮間・戸田公園〜北与野間、常磐線 松戸〜水戸間、川越線高崎線両毛線総武本線 松岸・銚子、成田線
京成電鉄京成本線 新三河島〜成田空港間、押上線、金町線、東成田線 東成田、千葉線 京成稲毛・千葉中央、成田空港線 成田湯川〜成田空港間
※東京都区内、横浜市内の各駅を含む。