のぞみ号の乗継特急券

広島から東京への新幹線特急券です。料金専用補充券により発売されました。

以下の3列車の普通車指定席を乗り継ぎました。
広島〜新大阪間:のぞみ40号
新大阪〜名古屋:ひかり526号
名古屋〜東京:のぞみ48号




新幹線の特急料金は過去の記事でご紹介したとおり、改札を出ない場合は列車を乗り継いでも通しの特急料金で発売できます。これは東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業規則第57条第7項の規定によります。

急行券の発売)
第57条 旅客が、急行列車に乗車する場合は、次の各号に定めるところにより、急行列車ごとに特別急行券又は普通急行券を発売する。
7 第1項本文の規定にかかわらず、旅客が東京・博多間及び博多・鹿児島中央間の新幹線の2個以上の特別急行列車に乗車する場合(のぞみ号又はみずほ号(以下これらを「のぞみ号等」という。)を乗り継いで乗車する場合及びのぞみ号等とのぞみ号等以外の新幹線の特別急行列車とを乗り継ぐ場合を含む。)であつて、駅において出場しないで乗継ぎとなるときは、全区間に対して別に定める特別急行料金により1枚の特別急行券を発売することがある。この場合、指定席特急券の発売にあたつては、乗車区間の一部について座席の指定ができない場合であつて、その区間立席特急券、自由席特急券又は特定特急券を発売する区間であるときは、当該区間について座席を指定しないで発売することがある。また、立席特急券の発売にあたつては、別に定めるところによりその一部区間について乗車する列車を指定しないで発売することがある。

ところで、のぞみ号(と山陽新幹線内のみずほ号)では指定席利用時、乗車区間に対応する加算料金が特急料金に加算されます。
例えば東京〜新大阪は300円、名古屋〜博多は500円です。

のぞみ号を乗継の場合も、通しの加算料金となります。
例えば東京〜新神戸間の加算料金は400円ですが、山陽新幹線に直通するのぞみ号でも、新大阪でのぞみ号を乗り換えても加算料金400円は変わりません。
東京〜岡山間の乗車で、東京〜新大阪間をのぞみ号、新大阪〜岡山間をひかり号で利用する場合は、東京〜岡山間の特急料金にのぞみ号乗車区間である東京〜新大阪間ののぞみ号加算料金300円が加算されます。


では、のぞみ号〜ひかり号〜のぞみ号という乗継をする場合の加算料金はどのようになるのでしょうか。
これは東日本旅客鉄道株式会社 旅客営業規則第125条第1項(1)イ(イ)d(c)に以下のように規定されています。

(大人急行料金)
第125条 大人急行料金は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 特別急行料金
イ 新幹線
(イ) 指定席特急料金(特別車両以外の個室に乗車する場合は、1人当りの料金とする。)
d 第57条第7項の規定により東京・博多間の新幹線の2個以上の特別急行列車に乗車する場合に発売する指定席特急券に適用する指定席特急料金
(c) のぞみ号等とのぞみ号等以外の新幹線の特別急行列車とを乗り継いで乗車する場合
区間に対する別表第2号ツに定める額と、のぞみ号等の指定席を使用する区間に対する別表第2号ネに定める額から、同区間に対する別表第2号ツに定める額を差し引いた額とを合計した額とする。この場合、のぞみ号等の指定席を使用する区間が複数になるときであつて、最初にのぞみ号等の指定席を使用する区間から最後にのぞみ号等の指定席を使用する区間までの間を通じた区間をのぞみ号等の指定席使用区間とみなして計算した額が、のぞみ号等の指定席使用区間ごとに計算した額より低廉になる場合は、当該低廉となる額を特別急行料金とする。ただし、第57条の3第1項第1号の規定により発売するものにあつては、当該合計額から200円を、同条第3項の規定により発売するものにあつては、当該合計額から510円をそれぞれ低減した額とし、また、同条第1項第2号の規定により発売するものにあつては、当該合計額に200円を加算した額とする。

長い条文ですが、要約すると以下の2者のうち安い方となります。
(1)全区間でのぞみ号利用とした場合の加算料金
(2)のぞみ号乗車区間それぞれの加算料金を合算した料金

大抵は(1)(2)は同額か、(1)の方が安価となるのですが、(2)の方が安くなることもあります。
ただし、(1)の通算であればマルスシステムでの発券が可能なのですが、(2)はのぞみ号乗車区間ごとの加算料金を合算する必要があります。マルスシステムはのぞみ号加算料金の分割には対応しておらず「HS区間は分割不可」というエラーが回答され発券できません。このため、料金専用補充券による発売となります。


今回の場合に当てはめると、
(1)全区間でのぞみ号を利用した場合、広島〜東京間に対応するのぞみ号加算料金は500円です。
(2)広島〜新大阪間、名古屋〜東京間に対応するのぞみ号加算料金はそれぞれ200円、合計400円です。
よって、(2)の方が安価となり、のぞみ号加算料金は400円となります。


今回の特急料金は、
(A)広島〜東京間の通常期特急料金6710円
(B)上記で計算したのぞみ号加算料金400円
(C)乗車日である1月3日はJRの繁忙期であるため、指定席料金加算200円
上記(A)〜(C)を合計した、7310円が発売額となります。