東京急行電鉄の最長乗車券

横浜発、中央林間行きで渋谷経由の片道乗車券です。出札補充券で発売頂きました。

経路は以下のとおりです。
横浜(東横線)渋谷(田園都市線)中央林間

55.7km、運賃は450円です。東急線の最長乗車券でもあります。
横浜〜中央林間は自動券売機上に設置されている運賃表によると390円ですが、これは大井町線経由の最短経路での運賃です。
横浜駅の自動券売機では東急線390円までしか発売しておらず、これを超える区間については260円(渋谷までの運賃)の乗車券を購入し、渋谷駅精算機での精算(区間変更)を通常は案内しているようです。

なお経路上の最長は以下となります。
横浜(東横線)多摩川(東急多摩川線)蒲田(池上線)旗の台(大井町線)大岡山(目黒線)田園調布(東横線)渋谷(田園都市線)中央林間
合計72.1kmですが、この経路で発売されることはありません。

これは、東京急行電鉄株式会社 旅客営業規則第70条によります。

(旅客運賃の特例)

第70条 第67条の規定にかかわらず、旅客が次に掲げる図の太線区間内にある駅発または着もしくは通過となる場合の普通旅客運賃または回数旅客運賃は、太線区間内の最も短いキロ程によって計算する。この場合、太線内は、経路の指定を行わない。

(図は省略 太線区間とは、自由が丘−旗の台−蒲田−多摩川−自由が丘間の一周とその内側)

「太線区間内の最も短いキロ程によって計算する」と断言しており、必ず最短距離となります。「〜〜計算できる」のような表記ではないため選択の余地はありません。
このため、上記に示した経路は運賃計算上、以下のとおりに短縮されます。

横浜(東横線)多摩川(東急多摩川線)蒲田(池上線)旗の台(大井町線)大岡山(目黒線)田園調布(東横線)渋谷

横浜(東横線)渋谷

また、「太線内は、経路の指定を行わない」とも定められており、横浜(東横線)渋谷(田園都市線)中央林間の乗車券で、横浜(東横線)多摩川(東急多摩川線)蒲田(池上線)旗の台(大井町線)大岡山(目黒線)田園調布(東横線)渋谷(田園都市線)中央林間の経路で乗車することは問題ないものと思われます。

※2013年9月10日追記:2013年3月の副都心線開通に伴う東横線渋谷駅の移転により、渋谷経由の場合においても最短経路での運賃計算に改められました。この記事に示した運賃450円での発売は現在ではできません。