東京メトロの地図式補充券

東京メトロの地図式補充券(図補)です。東京メトロの規則上では「特殊区間用特別補充券」と呼称されています。
東京メトロ線と都営地下鉄線の全駅が位置関係までわかるように掲載されています。


日付・領収額・発着駅など該当する箇所に専用の道具で穴を開けて使用します。原理上、失敗すると訂正ができないため誤って開けてしまった券片は必ず廃札となります。

券面を見ると、事由欄「片道」日付「26」領収額「100」「90」及び発着駅にそれぞれ穴が開けられています。片道乗車券の代用のような形で発売頂きました。
21世紀の東京で完全アナログ式なきっぷ類を発行する鉄道会社も珍しいですが、東京メトロではこの様式が未だに現役です。

券面に「原券控除」があることから分かるように、この補充券は乗り換え時の精算用が本来の用途です。ただし大抵の場合は片道乗車券として購入したい旨を伝えると発売には応じて頂けるようです。東京メトロでは自動券売機で購入可能な区間であっても補充券の発売には寛容なようです。かといって混雑時や無茶な発券の請求は慎みたいところです。

なお、東京メトロ線の全駅でこの地図式補充券が購入できるわけではなく、上記の本来の用途から東京メトロ線で改札外乗り換えとなる駅、または連絡会社線との乗換駅(地図上で○印の中に・がある駅)のみの発売で、それ以外の東京メトロ線単独の駅では発売できないものと思われます。ただし地図式補充券の設備自体はあるようです。


東京メトロ都営地下鉄の地図の上下には連絡会社線への地図が掲載されていますが区間がよくわかりません。
例えば下から三行目、東京急行電鉄を例にとると田園都市線は渋谷から長津田までが掲載されています。ただし半蔵門線は終点の中央林間まで直通運転を行なっており運転区間と一致していません。
九品仏から上野毛大井町線ですが、東京メトロ線からの直通運転が全くないにも関わらず掲載されています。逆に東横線目黒線など東京メトロ線からの直通運転を行なっているにも関わらず掲載されていない場合もあります。
ただし、地図掲載範囲内の会社線への連絡乗車券となる乗車券や乗り越し精算としての発売はできないようです。制度上不可能なのかどうかは未確認です。

発行者が(東京地下鉄)で副都心線が掲載されていることから2008年の6月以降のものと思われます。券番号を見ると「0012-32」とあります。1232枚目の発行なのでしょうか。