下車前途無効の乗車券で途中下車をする

新横浜発、秦野行きの片道乗車券です。
新幹線で新横浜から小田原に行き、小田原で小田急線に乗り換えています。

券面下部に(3− )とありますが、これはJR東海の窓口で発売されたことを示しています。
1:JR北海道、2:JR東日本、3:JR東海、4:JR西日本、5:JR四国、6:JR九州を意味します。
複数のJRにまたがる乗車券の場合は、「−」の後に他社を意味する「タ」が印字されます。例えば(3−タ)のようになります。なおここで言う「他社」は他のJRという意味であり、今回の場合はJR線乗車区間が新横浜〜小田原とJR東海で完結しており、小田急線への連絡乗車券ですが「タ」は印字されません。

この乗車券は会社線への連絡乗車券ですが、小田急線は全駅の運賃がマルスシステムに登録されているためJR線完結の乗車券と同じように85mmの長さで発券され、自動改札機の通過も可能です。

発売額は1,220円、JR線 新横浜〜小田原間が950円、小田急線 小田原〜秦野間が270円の合算となります。実際にはこれに新幹線の特急料金が必要となります。
新横浜〜秦野間の営業キロは75.9kmと100kmを超えていないため、途中下車はできません。券面に「下車前途無効」が印字されます。

小田原で東海道新幹線から小田急線へ乗り換えますが、直接乗り換えができる改札はありません。このため乗り換えの際には必ず一旦出場し、駅の自由通路を通る必要があります。

ところで東海道新幹線の自動改札機には入出場時に日時・駅名を印字する機能があります。
この乗車券では「-9.24 19:12 新横 入」がそれで、9月24日の19時12分に新横浜駅に入場したということを意味します。その隣の行は「-9.24 19:34 小田 途中下車」とあります。19時34分に小田急線乗り換えのため改札を出たのですが、旅行途中の下車ということで「途中下車」が印字されます。

こうして「下車前途無効」の乗車券に「途中下車」が印字されるという一見矛盾したような券面となりました。なお改札外乗り換え自体は特に珍しくもないですが、「途中下車」が印字されるケースは希少ではないでしょうか。

実際にはこの乗車券で小田急線に乗り換えた後、新宿まで乗り越して精算しました。その際に乗車券の持ち帰りを希望し、無効印を押印頂きました。JRの無効印よりかなり大きいです。
算額は、小田原〜新宿間の運賃850円から、発売額の1,220円のうち小田急に該当する270円との差額の580円となります。


なお小田原を接続駅とするJR東海から小田急電鉄への連絡範囲は以下のとおりです。
JR東海東海道本線(東海道新幹線) 東京(※)・新横浜・小田原・熱海〜浜松間・豊橋刈谷・名古屋(※)・尾張一宮・岐阜・大垣・京都(※)・新大阪、御殿場線身延線 富士宮西富士宮関西本線 桑名・四日市紀勢本線 津、参宮線 伊勢市
小田急電鉄小田原線江ノ島線の各駅

名古屋市内各駅を含み、東京都区内・京都市内各駅を含まない。品川は含む。